壮大なゲームだと思え

「人生は壮大なゲームである」との教えから、会社の成長を実現させようと模索している一役員の戯言である。ちなみに「人生は壮大なゲームである」は今思いついたので誰の教えでもない。

運送業、物流(ロジスティックス)事業者数は今後10年減り続ける

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この業界にいるとよく思うことがある。

瞬間移動できたらマジで最強なのに』と…。

小学生の頃、ドラゴンボールを見ながらあれだけ練習したのに習得できなかったことを悔やむ。

 

 

運送業車が増えすぎた

平成2年(1990年)の規制緩和(物流二法)で新規参入の壁が低くなり、事業者数は平成2年の4万社から平成23年(2011年)6万3000社まで増加、これに伴い「運送料金値下げ戦争勃発」で平均2~3割程度の減少。

23年をピークに徐々に減少傾向にはあり、平成30年(2018年)中には6万1000社を割るかもしれませんね。

平成29年にヤマト運輸の長時間労働問題から値上げに踏み切ったことで、佐川急便やその他大手も便乗する形で値上げを行いました。

その影響から運送料金の安さが表面化し、値上げ交渉に踏み切った中小の運送会社も出始めましたが、話題にもなったので「話は聞いてくれるようになった」程度で実際の運送料金アップに繋がった運送会社はまだまだ少ないでしょう。

 

 

燃料高すぎ

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平成15年(2003年)の平均価格84.33円/ℓを境に安定の100円突破(最高平均価格142.84円/ℓ)と運送業泣かせの状況です。

平成27年(2015年)平成28年(2016年)は若干の値下げがありましたが、平成29年(2017年)から徐々に値上げが続いており、平成30年(2018年)も引き続き値上がりするようです。

 

平成20年(2008年)頃の高騰時期に燃料サーチャージを導入する流れになり、各運送会社へ通達が下りましたが、大手運送会社すら導入出来ていなかったのが現状です。

今も昔ほどではないにしろ「サーチャージ導入しろよ!」の通達は少なからずありますが、「何それおいしいの?」レベルですね。

この価格が続き運送料金にも反映できない会社は存続が相当厳しいものになるでしょう、理想の価格は80円台後半~90円までですかね。

 

 

年齢高すぎ

 40~50代の割合が全産業34%に比べ10%多い44%、10~30代の割合も極端に低くなっています。

昔のように走れば走っただけお金になることがなくなったことと、拘束時間がすごーく長いことが原因で若い働き手がいません。

10年後にはおじいちゃん運転手しかいなくなることが予想されます。

仕事はあっても働き手がいない」この人手不足問題をしっかり考えなければ死ねます。

 

 

拘束時間長すぎ

1つ前でも書きましたが拘束時間が長すぎます。

1日8時間(残業1~2時間)週5勤務がごく一般的な勤務時間ですが、運送業に関しては1日12時間以上、週6日勤務なんてザラにあります。

ここ数年拘束時間に対しての行政指導が強化され、営業停止処分を受ける会社も増えてきています。

業界全体で拘束時間減の対策も今でこそ重要視されていますが、その反面「売上の減少」、「給与の減少」の影響が出ていることから何かしらの改善策は急務と言えるでしょう。

「自由な働き方」が広まっている中、個人的には週5勤務1日7時間程度を可能にできる何かを模索中です。

 

 

給料低すぎ

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引用:マイナビ転職

113業種の年収平均ランキングでは44位とまぁまぁ良い順位ではありますが、地方では300万、最悪200万円代も十分ありえます。

全業種の平均労働時間1日8.9時間に比べ運送業は13時間程度が多く、休日も週1、良くて隔週でしょう。

  • 全業種平均 8.9時間×22日=195.8時間
  • 運送業平均 13時間×26日=338時間

全業種平均労働時間の約1.7倍、それでいて給与は44位と衰退の道をたどる以外なにがあるでしょうか?

運送業者が増えすぎたことも1つの問題ではありますが、それを理由にしているようでは生き残れないでしょう。

 

 

まとめ

運送業、物流(ロジスティックス)事業者数は今後10年減り続ける理由としまして、主な5点をあげてみました。

全ての会社がこうだとは言えませんが、運送業界全体の流れとしては間違いありません。

最後に少し古いデータですが、運送業の平均営業利益率を貼り付けて終わりたいと思います。

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引用:全日本トラック協会

 

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